この後も供養を続ける中で迷ったり気持ちが停滞することもありましたが、長い月日が経ち、ついにその日がやってきました。
古代の霊の供養で最後まで成仏せずに残っていたのは、この地を治めていた王のような立場の方、つまり古墳に埋葬された方々でした。全ての霊が成仏するのを見届けてから、ご自分達は一番最後に成仏されたわけです。
権力ある立場だからこそ相応の責任が伴い、民の幸せを願って国を治めていたのでしょう。生きている時のみならず亡くなってからもそれは同じでした。いえ魂そのものは生きていようが亡くなっていようが本質的なものは関係ないということなのでしょう。
成仏の式には白龍様も来て下さり、数年に渡る供養が最高の形で完結しました。直後多少のオプション的なことが予想外に加わりましたが、何が起きても一つ一つ誠実に向き合うことで解決していきました。
そして、この供養を始めとし、さまざまな土地の、さまざまな時代の、さまざまな人々の供養に関わることになりましたが、人の思いは正に千差万別。抱えているものの内容も、思いの深さも全く異なるということを改めて実感しました。そして、自分もこれから先の限りある人生をどう生きたら良いのかを考えさせられました。
ただ今は、供養を通して霊達が成仏していくのと同時に私自身が成長させられたことに、守護神様を始めとし、白龍様、理解してくれた家族にも深く感謝しています。
最後までお読み下さり有難うございました。
〈完〉
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