供養〔4〕

古墳を訪れてから暫くして歴史資料館にも足を運ぶことになった私は、霊達が生きていた時代や生活についても少しずつ理解を深めるようになりました。

そして供養を重ねるにつれ、人は亡くなってもこの世への思いを残すことで成仏できないことがわかると、時代は違っても人間の感情というものは何ら変わらないものなのだと改めて考えさせられました。

時代背景や生活様式の違いこそあれ、喜びや悲しみ、楽しみや苦しみ、恨み、憎しみ、嫉妬、、たくさんの感情のグラデーションの中で生きていたのだと思うと、数多の霊達の抱えているものはお一人お一人違っていて、供養という一括りで同一に捉らえていたことを心底反省しました。

そして、この頃から少しずつでしたが、抱えているものが軽い方々から成仏していくのが感じられるようになりました。

「供養をしてあげよう」と始めたものの、私と霊の違いは肉体があるかないかだけで、私もいつか死んだら霊になるのだと気づくと、もしかしたら私達は自覚していないだけで何度もこのことを繰り返しているのではと思えてくるのでした。

こうして古墳や資料館を訪ねたり思いを馳せることによって、供養をしてあげているのではなく、結果として私は霊達からたくさんの学びを受け取ることになるのです。

〈続く〉

青龍

さまざまな体調不良や痛みをお持ちの方、ご縁ある方のお役に立つことができれば幸いです。

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